
こんにちは!ツバサです。
僕は社会人になって以来、ずっと研究や商品開発をして参りました。
サラリーマン研究者や技術職社員は自分の専門性だけをスキルアップさせるだけで良いのか?について思うところを本日は記事にまとめてみたいと思います。
そもそも専門性とは?
そもそも論、『専門性』とは何かについて説明したいと思います。
皆さんが所属する会社は製品を持っており、その製品は会社の人(研究者、技術者)が作り出しているはずです。
例えば洗剤メーカーには、洗剤や汚れ、水アカについて詳しい人が働いています。
その中でも『洗剤』について極めて詳しい人のことを『洗剤の専門性がある人』と言います。
ここで言う『洗剤の専門性がある人』であれば、洗剤の化学構造、粘度、泡の立ち方、原材料…と洗剤に関していろんなことを知っていて、実際に洗剤を作った経験もある人となります。
もちろん、汚れの専門性がある人も他にいますし、いろんな分野に専門性の高い人は存在します。
このように、ある特定の分野の学術的知識や経験が豊富なことを『専門性』と言います。
ちなみに僕は食品の乳化分散という分野の専門家です。
技術職で生きていくと腹を括れているか?
その専門性で生きていけるか?
会社に入ると、その会社の製品に関連する専門性を習得していくことになります。
3〜5年も勤続すれば、そこそこ他の会社や組織でも通用するくらいの専門性は習得できると思います。
(真面目にやってれば笑)
習得した専門性はその人のコアスキルになるので、キャリアの中で基礎研究から商品開発や知財等の別部署を経験することはあるかもしれませんが、基本的にはコアスキルを武器に定年まで勤めていけるものだそうです。
では、次の場合はどうでしょう?
- 自社製品の業界が斜陽産業だったら?
- 自社製品の業界が衰退市場だったら?
どうでしょう、皆さん。
入社した会社で一生懸命、専門性を磨いたものの、その専門性が活かして作る製品がいわゆる落ち目だったら…
多分、定年まで専門性だけで給料を貰い続けるのは無理ですよね?
そうなった時に取るべきアクションは…
- 自分の専門性を変える
- 自分の専門性が活かせる別の商材を探索する
『専門性を変える』であれば、洗剤メーカーから化粧品メーカーに転職したりと、場合によっては畑違いの会社に転職しなければならなかったりします。
『別の商材を探索する』であれば、会社は変わらずとも他業界のマーケティング調査等をしなければなりません。最悪、研究職からマーケティング職にキャリアチェンジせざるを得なくなります。
一生、実験し続ける覚悟はあるか?
もう1つ、考えなければいけないことがあります。
『本当に一生、研究活動を続ける覚悟があるか?』ということです。
突き詰めれば、研究活動なんて肉体労働に分類されると僕は思っています。
実際に化合物や原材料を使ってモノを作る過程はリモートやオンラインでは現状できませんし、実験を委託するにしてもデータ管理や実験計画立案、論文調査等のデスクワークもパソコンを使ってるだけで肉体労働だと考えます。
つまり、研究者は肉体労働から逃れられないのです。
あなたの年次が上がって、ベテランのなった時
肉体労働を続けられますか?
若手より体力的に勝りますか?
こういった問題?を考慮すると実験実務を担う側から指示する側
つまりマネジメント側に行きたいと思うのも自然だと思います。
(マネジメント業務も肉体労働ではありますが、実務より程度は低いという前提)
マネジメント側にキャリアの舵を切るとなると、マネジメントスキルが必要になることでしょう。
今まで研究者としての専門性を磨いていた時間をマネジメントスキルを磨く時間に割く。
これはこれで専門性を変えると同義だと考えます。
日本企業では残念ながら、特定の専門家よりもマネージャーの方が給料が高い傾向にあります。
お金を妥協するか、体力とお金の為にマネージャーに転身するか
こう言ったところも含めて腹を括れているかを自分に問う必要があると思っています。
専門性を極めるメリットとデメリットは?
専門性を極めた場合のメリットとデメリットを比べてみましょう。
僕が特に思うところを中心に挙げてみました。
- 好きな仕事を続けられる
- 転職してもその専門性で食って行ける
- 社内でも変えの効かない存在になる
- その分野の仕事しか経験できない
- 体力的にキツくなってくる
- 管理職になれない
こんな感じでしょうか?
研究一筋で働いてる方は、共通して好きな仕事に取り組んでいて楽しそうに思います。
反面、管理職やマネージャーにはなれない方も多いので、出世を諦めているような雰囲気も…笑
ここは確かに悩みどころなんでしょうね…
僕は未だ悩んでいます…
みなさんはどう思いましたか?
技術職のサラリーマンの方にとっては難しい選択だと思いますが、自分がどんな風になりたいか?というポイントを大事にキャリア形成するのが結局大事なんだろうなと感じています。
僕は、まだどんなキャリアにしたいのかイマイチ決め切れていません。
基本的には技術職で生きていきたくて、年齢的なデメリットは受け入れようかなと思います。
むしろ技術職から外されて中途半端なキャリアになった後にリストラとか早期退職を迫られてしまって転職先が見つからない…
という状況の方が恐怖に感じています。
「やりたいことを実現する為に何が必要か?」という視点で逆算してキャリア形成していくというのは頭ではには理解できるのですが、キャリアの中途半端化に怖さを感じるツバサでした。
これからもこの問題については考え続けていきたいと思います。
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